原理解説いきものの色覚

図 花の蜜がある中心だけ紫外線を吸収する

【参考】

  • 生き物図鑑
  • ・『光と色のサイエンス』 別冊Newton

動物の色覚の違い

生き物は、目の中の視細胞で光を感知することでものを見ています。視細胞には、光の明暗を感じるものと、色を感じるものがあります。この、色を感じる視細胞がどの色を感じることができるかは、生き物によって異なります。私たちヒトやサルの仲間には、赤、緑、青の3種類の視細胞がありますが、同じ哺乳類でも、イヌは緑と青の2種類しかなく、一方で昆虫や魚は赤、緑、青、紫外線の4種類を持つものも数多く存在します。3種類しか持たない私たちには想像するしかありませんが、他の生き物はどんなふうに世界を見ているのでしょうね。

色覚と生存戦略

生き物がどんな色を見ることができるかは、それぞれの生存戦略と密接に関わっています。モンシロチョウは紫外線を見ることができますが、これは、花の蜜がある場所が紫外線を吸収して暗く見えるため、蜜を見つけるのに有利に働いていると考えられます。(図)一方、哺乳類は祖先が長らく夜行性で、色の判別がしづらい暗闇で生活していたため、色の視細胞が2種類に退化したといわれています。そして、ヒトのように昼間に活動するようになった哺乳類は、退化した視細胞を別の進化によって再び獲得したのです。