残響とは
室内などの閉空間で音を出すと、音を止めた後にも響きは残ります。音は壁や天井にぶつかって反射を繰り返し、次第に減衰していきます。この現象が「残響」です。石造りの教会では壁が音を吸音しないため、放射された音がいつまでも減衰せずに反射を繰り返し、豊かな響きを作り出します。一方、山の頂上で声を出した時には、周囲に壁が無いため残響が生じず、遠方の山肌から時間遅れを伴った反射音が戻ります。この孤立した反射音が聞こえる現象が「やまびこ」です。
響きの制御
この部屋には、マイクとスピーカーが複数配置されています。マイクで集音した音に信号処理によって反射音を合成してスピーカーから再生しています。再生音に部屋の響きが加わり再びマイクで集音することで音響的ループが生じます。(図)これらの反射音やループを制御することで、3つの響きを実現しています。
響きの制御技術は、ホールや劇場の音響設計に利用されています。クラシック音楽や講演会など演目によって最適な響きは異なります。一つの空間で様々な演目を実現するために、この技術が導入されています。