「ニュートリノ」とは
スーパーカミオカンデは、ニュートリノを観測することができる実験施設です。「ニュートリノ」とは、素粒子の一種であり、素粒子とは、全ての物質を構成する最も小さい要素のことです。たとえば、原子核を構成しているのは陽子と中性子ですが、これらをさらに細かく見ていくと、クォークという最小単位に辿り着きます。ニュートリノもクォークと同様に素粒子であり、この宇宙を構成する最小単位のうちの一つなのです。ニュートリノは1930年に考え出されて以来、その存在を観測し、性質を調べることは、物理学の世界ではとても重要な研究テーマとなっています。なぜならそれが、この世界に物質がどうして生まれたのか、この宇宙はどうして生まれたのかという謎を解き明かすヒントになるからなのです。
ニュートリノをとらえるしくみ
ニュートリノは常に地上に降り注いでいますが、なんでもすり抜けてしまう性質をもつため、観測は非常に困難です。しかし、ごくまれに物質に衝突して粒子を放出し、それが光を発することがあります。スーパーカミオカンデはこの光を捉えるために、光電子増倍管という光の検出器で構成されています。光電子増倍管は、ニュートリノがスーパーカミオカンデのタンク内の水分子に衝突したとき、はじき出された粒子からわずかに発せられるチェレンコフ光を、光を増幅する仕組みによってとらえることができるのです。(図)