12月の星空案内(2021)

みなさん、こんにちは。浜松科学館天文チームです。
早いもので、2021年も残り1ヶ月。
何かと慌ただしい年の瀬ですが、時間の空いた時に少し星を眺めてみてはいかがでしょうか。
12月の星空案内をお届けします。

12月の星空案内:ふたご座流星群が見どころ

12月の星空

2021年11月 上旬:21時ごろ 中旬:20時ごろ 下旬:19時ごろ
惑星の位置は中旬ごろを目安にしています

南東の空に、青白い輝きの星が数個、一か所に集まって見えています。日本では「すばる」と呼ばれている天体です。目が良い人は6~7個の星に見分けられると思います。受験勉強やパソコン仕事で目が疲れたら、星を見てリフレッシュしてみませんか?そして、毎年12月はふたご座流星群の時期です。今年の見ごろは12月13日から15日の明け方です。流星群は一晩中楽しむことができますが、月が沈んだ後は、より流星を見つけやすくなります(12月14日午前2時以降、15日午前3時以降)。防寒対策をしっかりして観察してみてくださいね。

今月の星座:おひつじ座

おひつじ座

黄道12星座の一つで、今からおよそ5千年前に作られました。ギリシア神話では、黄金の毛を持ち、空を飛び、言葉を話すことができる特別な羊でした。テーベ国王の前妻の子どもであるプリクソスとヘレーが生贄にささげられた時、空から舞い降り二人を乗せ、助け出したという物語があります。夜空では秋の四辺形とおうし座の間にあり、頭部に輝く「ハマル」という星が目印です。
(文:浜松科学館 天文チーム)

1年で見つかる天体の数

今年も残すところあと1ヶ月となりました。みなさんにとって今年はどんな年でしたか?さて、天文・宇宙の世界では毎年新しい発見がありますが、今年1年間でどれくらい新しい天体が見つかっていると思いますか?

答えは約4万5千個※です。「星なんて、望遠鏡でもう調べ尽くされているんじゃないのか。」と思っていた方にとっては、多いと感じる数字ではないでしょうか。しかし、これを多いと評価するか、少ないと評価するか、いまひとつ決め手に欠けます。そこで宇宙全体の星の数と比較してみましょう。

私たちの銀河(天の川銀河)には約2千億の星があると予測されています。また、そのような銀河は数千億以上もあると言われています。2千億の数千億倍ですから、ものすごい数量です。それと比べると、1年で4万5千個というのは少ないと感じられるかもしれません。宇宙にはまだまだ見つけられていない天体があるのです。その数はまさに、星の数ほど、ですね。

国際天文学連合(IAU)やNASA EXOPLANET SCIENCE INSTITUTEが取りまとめているリストによると、11月6日時点で45,078個の天体が今年発見されています(表を参照)。
これらは、ほとんどの場合は研究機関が発見していますが、一般の人による発見も一部あります。日本国内での例を挙げると、今年7月22日に掛川市の西村さんが彗星を発見しました。根気よく探していれば、私たちにも新たに新しい天体を見つけるチャンスが巡ってくるかも!?

参照:
国際天文学連合(IAU)
・SUPERNOVA WORKING GROUP :TRANSIENT NAME SERVER (新星、超新星)
・Minor Planet Center (地球近傍天体、小惑星、彗星)
NASA EXOPLANET SCIENCE INSTITUTE
・NASA EXOPLANET ARCHIVE (系外惑星)
国立天文台
・新天体関連情報

月の観望会

冬の企画展

当館では、2021年10月1日(金)から2022年2月28日(月)までの期間、機器更新工事のためにプラネタリウム及び大型映像の投映を休止いたします。(常設展やサイエンスショー、ミニワークショップ等は、通常通り運営いたします。)
何卒ご了承ください。

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