支援学校や日本語学校の皆様に向けて…ご要望にあわせたサイエンスショーを承ります
学習団体向けのサイエンスショーは、通常10種類のメニューからお好きなプログラムを選んで「見ていただく」形式で実施しています。
しかし、支援学校や日本語学校の皆様にも、より深く科学館を楽しんでいただけるよう、ご要望に応じて内容を再構成する特別プログラムもご用意しています。
ある支援学校の先生から、
「視覚に障害のある児童と遠足に行きたい。体験をベースとしたサイエンスショーはできないだろうか」
というご相談をいただきました。今回は、その事例をご紹介します。
まずは、先生と事前打ち合わせを行います。
どのような体験が適しているかを丁寧にヒアリングすることが何より大切です。人数や学年だけでなく、普段の学校生活の様子、音や光への反応、安全面での配慮事項なども詳しくお聞きします。
サイエンスショーは「楽しい」ことはもちろんですが、何よりも安全を最優先に構成します。また、授業とのつながりも重視しました。
今回のテーマは「風」です。
当館の通常の風のサイエンスショーでは、ブロワー(強力な送風機)を使い、発泡スチロール球やビーチボールが浮くかどうかを予想しながら実験を進めます。
そこに「体験」の要素を加えました。
まずはブロワーそのものに触れてもらいます。
「変な形だね」「ここから風が出るんだ」
と、形や構造を手で確かめてもらいます。
次に、実際に風を体に当てて風の強さを体感してもらいました。強い風に包まれ、予想以上にみなさん大喜びでした。
実験は、いつものようにステージ上で「見せる」のではなく、机ごと参加者のそばに移動して実施。ブロワーを上向きにし、発泡スチロール球を児童生徒のみなさん自身にセットしてもらいます。球が浮き上がった瞬間、手で触れて「浮いている」感覚を直接感じてもらいました。
このようなプログラムでは、
・結果がはっきりしていること
・現象が分かりやすいこと
を特に意識しています。
続いて正方形の発泡ブロックでも同じ実験を行いました。
しっかり触って形を確かめた後、風に当てると――今度は浮かずに落ちて転がります。
対照的な結果により、違いが体感として伝わります。


スタッフが一方的に「見せる」のではなく、参加者と一緒に実験する。
ショーというより、ワークショップに近い形かもしれません。
最後は通常の構成を変更し、ウインド・カーを紹介しました。
今後、学校の授業で製作する予定とのことから、風を受けて進む原理を簡単に説明し、「どうしたら速く走るかな?」とヒントだけを示して終了。学びが学校生活へつながる形で締めくくりました。
学校のニーズに寄り添ったプログラムとして、より深く科学館を楽しんでいただけたのではないかと感じています。
これはほんの一例ですが、一般プログラムでは参加が難しい場合でも、団体様の状況に合わせて柔軟に構成することが可能です。ぜひお気軽にご相談ください。