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今月の星空

今月の星空(2026年4月)

浜松科学館では、浜松市天文台と共同で毎月の星空をお届けする1枚冊子「星空案内」を発行しています。本ブログで、その内容を一部公開いたします。

 浜松の街が桜色に染まり、外歩きが楽しい季節になりましたね。4月は「卯月(うづき)」、空もようやく春の装いへ、夜空の星たちも季節の移ろいを教えてくれます。冬の寒さが和らぎ、夜の空気も穏やかになってきたこの時期に、ふと足を止めて、浜松の澄んだ夜空を見上げてリフレッシュしてみませんか?
(文:浜松市天文台)

浜松市天文台のWebサイト

4月の星空案内

すっかり春になりました。冬の大三角や冬のダイヤモンドは西の空に傾き、南から東の空には春の大三角や春の星座が現れ始めます。冬の一等星と春の一等星と、この時期は数多くの一等星が見つけられますね。左の星図で、星に名前が書いてあるものが一等星です。

一等星の中でも一番明るいのはおおいぬ座のシリウス。反対に一番暗いのはしし座のレグルスです。等級を細かく見てみるとシリウスはおよそ-1.44等、レグルスは1.36等なので、その差は2.8。計算式は省きますが、等級が2.8変わると、明るさとしてはおよそ13.2倍になります。

13.2倍も明るさが違うのにどちらも「一等星」なんです。どのくらい明るさが違うのか、ご自身の目でも確かめてみてくださいね。

おおぐま座

 花の便りが届く4月、北の空の高いところでひときわ存在感を放っている星座が「おおぐま座」です。この星座は、紀元二世紀にギリシャの天文学者プトレマイオスが定めた48の星座の一つに数えられていますが、その星座の一部である「北斗七星」は、古くから世界中でさまざまな姿に見立てられてきました。

 興味深いことに、北斗七星を大きなクマの姿と見る文化がある一方で、「車」として捉える民族も数多く存在しました。例えばバビロニアでは「荷車」、エジプトでは「オシリスの車」と呼ばれ、イギリスでは「アーサー王の車」、北欧では「オーディンの車」といった具合です。お隣の中国でも、北斗七星を天帝が乗る「帝車(ていしゃ)」と見なす考え方がありました。
 こうして見ると、あのひしゃくの形は、クマの体というよりも、車輪のついた車台が北の空を巡っている様子をイメージした方が、当時の人々にとっては分かりやすかったのかもしれません。
 北斗七星は、おおぐま座の胴体と長い尻尾を形づくる一部に過ぎませんが、その尻尾の先から二番目にある「ミザール」という星をじっくり観察してみてください。すぐそばに「アルコル」という小さな星が寄り添っています。これは二重星と呼ばれ、昔のアラビアでは兵士の視力検査に使われていたという有名なエピソードがあります。
 4月の夜空は、これら「車」や「クマ」を探す絶好のチャンスです。北斗七星を見つけたら、ひしゃくの先端にある二つの星を結び、それを五倍ほど先へ伸ばしてみましょう。そこには、真北の目印である「北極星」が見つかります。おおぐま座は、私たちが夜空で迷わないための大切な道しるべにもなっているのです。

参考図書:全天星座百科 (藤井旭著/河出書房新社)

天竜浜名湖鉄道と星のある景色

 クイズです【写真1】を撮影した時間帯は、朝でしょうか?夕方でしょうか?

……答えは夕方です!方位が分かる目印が無いと、写真をパッと見ただけでは、朝焼けと夕焼けの違いはなかなかわかりません。人によって意見が分かれるところです。
ではもう一問!この列車の進行方向は右でしょうか?左でしょうか?

……答えは右です!これは車両のライトの色で分かります。よく見ると、車両右側正面のライトが黄色っぽく光っていますね。つまり、進行方向を照らすライトということです。基本的に、鉄道車両はヘッドライト(前照灯)は白や黄色い光、テールライト(尾灯)は赤い光となっています。一枚の写真からいろいろなことが分かりますね。

 さて、マニアックな話はここまでにして、写真全体の雰囲気を見ていきましょうか。
 【写真1】は三ケ日駅近くの三代橋から撮影した写真です。鉄橋を渡る列車と沈む夕日がちょうどよく上下に重なった瞬間です。太陽が沈む位置は変化するため、この光景が見られるのは8月下旬です。「あの列車に乗っている人はこれから家に帰るのかな。」などとぼんやり考えていると、自分もどこかへ帰りたい気持ちになってきます。

 【写真2】はフルーツパーク駅付近の高架下から撮った写真です。10月下旬、昇り始めたオリオン座と橋桁が同じ視野に写り込むように撮影しました。オリオン座の星々の鋭い輝きと金属の骨組み、コンクリートの無機質さが秋の冷たい空気を感じさせてくれます。
 列車や星空のある景色は時に強い郷愁を覚えさせてくれます。自然の中を走る天浜線は、特にその要素が多くあるように思います。みなさんも身近な地域の列車旅をしてみませんか?当館のプラネタリウムでは、ドームスクリーンいっぱいに車窓風景と星空が映し出されるプログラム「天竜浜名湖鉄道星空紀行」を投映しています。投映期間は5月末までです。お乗り遅れなく!

浜松科学館で投映中の番組

4月1日からはプラネタリウムの投影スケジュールが変更になりました!
ご好評いただいているキッズプラネタリウムや「天竜浜名湖鉄道 星空紀行」など、
浜松科学館名物でもある生解説プラネタリウムの回数を大幅に増やしています!
詳しくは下のお知らせをご覧ください。

【土日祝日と春季・GW等 11:30~, 14:20~】
キッズプラネタリウム
「きらきら☆こんやのおほしさま~はるのほし~」

【平日 14:20~】&
【土日祝日と春季・GW等 13:00~, 15:40~】
プラネタリウム
「天竜浜名湖鉄道 星空紀行」