今月の星空(2022年11月)

みなさん、こんにちは。浜松科学館天文チームです。
冬の始まりを感じる季節です。
11月の星空案内をお届けします。

11月の星空案内:太陽系の惑星が3つ同時に見られるチャンス

11月の星空

2022年11月 上旬:21時ごろ 中旬:20時ごろ 下旬:19時ごろ
惑星の位置は中旬ごろを目安にしています

突然ですが、11月は秋と冬のどちらだと思いますか?
気象庁の定義では11月は秋となるそうです。
さて、今月は太陽系の惑星が3つ同時に見られるチャンスです。
南の空にひときわ明るく見える天体は「木星」です。
また、木星よりはずっと暗いですが、南西の空には「土星」そして、東の空には赤い「火星」が見えます。
赤いといえば、11月8日の皆既月食時の月の色にも注目してください。赤黒く見えるはずですよ。

今月の星座:みなみのうお座

みなみのうお座

お誕生日星座の「うお座」は有名だと思いますが、秋の星空にはもう1つ魚の星座があるのです。それが、「みなみのうお座」です。「うお座」よりも南にある魚の星座と覚えれば忘れにくいと思います。
「みなみのうお座」には、秋の星座の中で唯一の明るい星である一等星「フォーマルハウト」があります。「うお座」の星々よりも明るいので、実は「うお座」よりも「みなみのうお座」の方が見つけやすいのです。「フォーマルハウト」は「魚の口」という意味があり、星座絵の魚の口の部分にあります。「みずがめ座」の水瓶からこぼれた水を飲んでいるように見えます。この水は神様が飲むお酒だと言われているので、もしかすると「みなみのうお座」は酔っ払って、逆さまになってしまっているのかもしれませんね。
(文:浜松科学館 天文チーム)

“食”欲の秋?

“食”と言っても、食べ物の話ではありません。
月の“食”についてのお話です。
11月8日に月が地球の影で完全に隠される「皆既月食」が起こります。古代の人々は、月食を不吉なものと考えていたようです。例えば、インド神話では月食はラーフという悪魔に月が食べられることで起こると考えられていました。

ある時、ラーフが神々の持ち物で、飲めば死ぬことがなくなるという「アムリタ」という飲み物を盗み、飲んでしまいました。その様子を目撃した太陽と月は神様に報告します。すると、神様は怒ってラーフの首を切り落としてしまいました。しかし、不死の飲み物「アムリタ」を飲んでしまったラーフは死ぬことはありません。ラーフの首は天に昇り、告げ口したことを逆恨みして太陽と月を飲み込んで、日食や月食を起こす悪い星になったと伝えられています。
同じように北欧神話ではハティという天空の狼が月を捕らえるため、月食が起こるとされています。一方で、紀元前280年頃、ギリシャのアリスタルコスは、月食のときに月に映る地球の影の大きさから、月の直径が地球の約 1/3であると推定しました。つまり、その時代のギリシャでは、月食は悪魔や狼の仕業ではないことがわかっていたと考えられます。

今回の食の最大は20時頃です。早めに夕食をとって、じっくりと観望しましょう。

参考資料:「アジアの星物語―東アジア・太平洋地域の星と宇宙の神話・伝説」(監修 海部 宣男/万葉舎)

(文・浜松科学館 天文チーム)

  • ラーフ©សុខគឹមហេង
  • ジョン・チャールズ・ドルマンが描いた、狼(ハティ)に追われるマーニ(月)とソール(太陽)
浜松での月食の見え方(2022年11月8日)

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