今月の星空(2024年4月)

 浜松科学館では、浜松市天文台と共同で毎月の星空をお届けする1枚冊子「星空案内」を発行しています。本ブログで、その内容を一部公開いたします。

天文台からのコメント: 4月は新しい出会いにドキドキわくわくしますね。みなさんは、いかがでしょうか。 9日には北アメリカ方面で皆既日食が起こります。ドキドキわくわくの天文現象ですが、残念ながら日本では見られません。遠征して観測を楽しむにはお金も時間も必要で、私にはちょっと難しいです。日本で、春の星座を楽しみたいと思います。

(文:浜松市天文台)
浜松市天文台のWebサイト

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4月の星空案内 春の星空と星座

2024年4月 上旬:21時ごろ 中旬:20時ごろ 下旬:19時ごろ

春の星座たちが良く見える季節になりました。春の星座を探す目印は「春の大曲線」と「春の大三角」の2つがあります。

まずは、北の空を見て北斗七星を探しましょう。比較的明るい星が7つ、ひしゃくの形に並んだ星たちです。北斗七星が見つかったら、ひしゃくの柄の部分のカーブに沿って南の方へ目線を動かしていきます。そうすると、オレンジ色の明るい星が見えてきます。うしかい座のアークトゥルスです。そのままさらにカーブを伸ばしていくと、今度は青白い色の明るい星が見つかります。おとめ座のスピカです。今たどってきた北斗七星→アークトゥルス→スピカと続くカーブが「春の大曲線」です。

大曲線で見つけた2つの明るい星、アルクトゥルスとスピカに加えて、すこし西側に見えている2等星しし座のデネボラをつなげると、三角形が出来上がります。これが「春の大三角」です。

どちらも街の中からでも見つけられる目印ですから、ぜひ探してみてください。

こぐま座

こぐま座

 北極星(ポラリス)を含む星座がこぐま座です。星座の基礎を築いた2世紀の天文学者プトレマイオスによって設定されました。おおぐま座とこぐま座で親子の熊を表しています。また、星の並びが北斗七星と似ていることから「小びしゃく」の名がついています。

こぐま座には、こんな神話があります。大神ゼウスが見初めたカリストという女性がいました。ゼウスは思いを達成するためアルテミスという女神に化けてカリストに近づきました。二人の間にはアルカスという子どもが生まれました。ところが、それを知ったゼウスの妻であるヘラは、夫を憎んでカリストを熊の姿に変えてしまったのです。その後、成長したアルカスは狩人となり森に出かけました。その時、大きな熊と会います。この熊は母カリスト。母親とも知らず弓を構えるアルカスを見て、一大事と感じたゼウスはアルカスを熊に変え、母子もろとも空に投げ上げて星座にしました。これが、おおぐま座とこぐま座です。二人は仲良く暮らせるようになったということです。しかし、この親子が星座になって輝きだしたのを快く思わなかった人物がいました。ゼウスの妻、ヘラです。ヘラは海の神オケアノスと女神テチスのところへ出向き、この親子の熊に意地悪をしました。他の星は一日に一度空をめぐって海に入って一休みできるのですが、この親子の熊は絶えず空をめぐって休むことのできない運命にしてしまったのです。

星座早見盤がある方は、回してみてください。おおぐま座は一部が地平線に沈むこともありますが、こぐま座はずっと見えていますよね。
<参考> ・「全天星座百科」藤井旭著:河出書房新社

『陽が隠れれば日陰が儲かる⁉ 究極の日陰ビジネス』

4月8日(日本時間4月9日)に北アメリカ大陸を中心に、太陽が月に隠される「日食」が起こります。さらに、太陽が完全に月に隠される「皆既日食」も一部の地域で見られます。さて、このような天文現象は、時に世界的なイベントとして扱われ、ホテルや物件の価格高騰につながります。また、日食を見るためのツアー、イベントが企画され、まさに“日食バブル”となります。
今回の日食(月の影)はメキシコからアメリカ、カナダを通るルートで進み、人口集中地域が多数あることから、多くの人が容易にアクセスし滞在できる好条件と言えます。中でも皆既日食のエリアには大都市ダラス(テキサス州)があります。ダラス・フォートワース国際空港近郊のホテルは価格が高騰しており、日食前・当日の宿泊料金は平時の5倍程に設定されているという調べもあります。
また、ダラスより南の都市オースティン郊外では、日食を含めた音楽・アートを楽しむ大型野外フェスも行われます。
日本からのツアーも組まれており、観光要素が充実したタイプや晴天率の高いエリアを選定したしっかりタイプ、天文学者やインストラクターが同行するもの、船に乗って海上から見るものなど様々な種類があります。飛行機に乗っていれば運良く空の上から日食を見られるということもありそうですね。そして太陽を見るための日食グラスの生産も増えそうです。こうして見ると、経済は太陽や月にも影響を受けていると言えます。
とはいえ、この奇跡的な現象は純粋に人々を魅了することでしょう。
日本で日食が見られるのは2030年6月1日(一部で金環日食)、2035年9月2日(一部で皆既日食)です。

▲今回の日食が見られる地域(Credit:Michael Zeiler,GreatAmericanEclipse.com)
▲今回の日食が見られる地域
(Credit:Michael Zeiler,GreatAmericanEclipse.com)
▲皆既日食の様子(Credit:NASA/Aubrey Gemignani)
▲皆既日食の様子
(Credit:NASA/Aubrey Gemignani)

[参考]
Gephyro Consulting記事 https://www.gephyro.com/news/2024/1/7/390
GreatAmericanEclipse.com
国立天文台 「日食一覧」

浜松科学館で投映中の番組

  • 花と星めぐり
    プラネタリウム
    「浜名湖花博2024特別投映 花と星めぐり」
  • キッズプラネタリウム
    「きらきら☆こんやのおほしさま」
  • すみっコぐらし
    大型映像
    「すみっコぐらし ひろい宇宙とオーロラのひかり」
  • 夜の科学館 特別投映
    夜の科学館 特別投映
    「大人のための宇宙のウソ・ホント」

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